「お金」の「価値」と「存在価値」

職業柄、いつもお金の計算をしています。
お金の計算をしているのですが、はっきり言って数字を触っていると言った方がいいのかもれません。

でもこの「お金」なのですが、その「もの」自体に本当にその「価値」があるのでしょうか。
10,000円札はそれ自体にその「もの」としての価値があるのでしょうか?

ちょっと調べてまとめてみました。

種類原価(円)
1円硬貨2
5円硬貨7
10円硬貨10
50円硬貨20
100円硬貨25
500円硬貨30
1,000円札15
5,000円札20
10,000円札22

その「もの」自体の価値で見てみると「10円硬貨」のみが価値と見合っています。

1円硬貨、5円硬貨はその「もの」自体よりも高い原価がかかっており、それ以外の紙幣と硬貨については完全に詐欺状態です。

10,000円札にいたっては9,978円もその「もの」の価値が高くなっていることがわかります。

でもどうして10,000円札は10,000円の価値でいられるのでしょうか?

当然のことだと思う人がほとんどだと思いますが、それはみんなが「認識」しているからです。この10,000円札を持っているということは「10,000円の価値のものと交換ができる」というみんなの認識があることになります。
1円は1円の「価値」なので、きっと誰も2円では交換してくれないはずです。

2024年度の上旬を目途に20年ぶりに新紙幣が発行されることになっています。
もしかするとこの新紙幣の「10,000円札」と「5,000円札」は日本で発行される最後の高額紙幣になるのではないのかと思っています。

最初にちょっと書いたのですが、お金の計算をしているのにも関わらず、お金じゃなくって完全に数字を計算してるんですよね。

それって当然のように感じると思いますが、計算しているのは「お金」のような「数字」なのです。さらには数字を移動して売り買いをしているのです。

普段お買い物をするときに大きな金額のものを買うときって、10,000円札をいっぱい持って買い物をする人ってそうそういないと思います。
不動産を買うときとか、車を買うときとかって、お札で支払う人ってどれくらいいるのでしょうか?

通常は銀行にある預金残高や借入などの持っている数字を動かして購入をするはずです。そこに現金は介在していないことがほとんどだと思います。

既にアメリカとかでは街中などで100ドル札を使って買い物をすると偽札を調べる機械で調べられたりすることは当然のようになっています。

はっきり言って、昔よりも高額紙幣って「使い勝手」が悪くなっているのだと思います。

クレジットカードや○○Payのような現金の代わりとなって、より「安全」で「使い勝手」の良いものがたくさんあります。

そのために高額紙幣の「存在価値」自体が小さくなってきていて、もっと高度なお金の数量となる数字を動かすことが容易になると高額紙幣自体が必要なくなるのではないかと思ってしまうのです。

「お金」という画期的な発明によって、大昔の物々交換の時代にはものすごく使い勝手がよかったものとしての「お金」も時代の流れによってそのかたちを変えて新しい「もの」になっていくのでしょうね。

ボクはものとしての「お金」が増えてこないのですが、小さなノートに書いてある「数字」も増えていかないのはどうしてなんでしょう・・・。

最新情報をチェックしよう!